全国の生産地訪問レポート 日本農業新聞で広告掲載させていただいた全国の生産地を詳しくご紹介します。

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デンプン価が高い馬鈴薯で、幸せな家族団らんの食卓を!

北海道は馬鈴薯の王国です。その中でJAようてい管内は、「生食用の馬鈴薯」で道内有数の産地。加工用でなく生食用での人気の高さは、作物本来が持つ味覚の高さの証ともいえるでしょう。
食用馬鈴薯生産組合の組合長・三木繁勝さんは、「ご家庭で料理して食べてほしいですね。私たちはそういう馬鈴薯を作っていますから」と自信をもっておっしゃいます。山麓地帯特有の昼夜の寒暖差や、羊蹄山から湧く100年前の地下水などの条件にも恵まれ、デンプン価が高く(受入れ基準は12%以上)、独特の甘みと味のある馬鈴薯が穫れるのです。
副組合長の粥川(かゆかわ)一也さんも、「いい馬鈴薯が穫れる土地に生まれたことに感謝しています。農業の仕事に就いて本当によかったと思いますよ。家族団らんで幸せに食べてくれる姿をいつも思い浮かべながら生産者一丸となって作っています」と力強くおっしゃいました。

難敵「ウイルス病」の予防は、適切なアブラムシ防除で!

北海道の馬鈴薯栽培は1年1作です。JAようてい管内は11月にはもう雪の時期になるため、春~秋の半年で土の養分をたっぷり吸わせながら、8月中旬~10月末の収穫に向け、馬鈴薯農家約660戸が丁寧に育てています。
栽培は4月初旬から種芋を準備します。前進栽培もしているので、雪のある3月から作業するケースもあります。4月末~5月上旬に定植し、その約1ヶ月後(6月初旬)に中耕・培度します。6月中旬にきれいな花が咲き始める頃から除草と病害虫防除の作業を行います。
悩まされる害虫はアブラムシで、馬鈴薯栽培につきまとう障害「ウイルス病」を媒介する厄介者です。罹患した樹液を吸って、他の茎に次々と感染させます。ウイルス病のほとんどはアブラムシから感染するといわれます。
防除は7月中旬~8月末から開始します。薬剤ローテーション(年4回)を守りながら、散布は大型ブームスプレーヤーで行います。中には15m以上の両側ブームを搭載した1300リッタークラスの機械で撒く人もいるそうです。
アドマイヤーは収穫の2~3週間前(8月上旬~中旬)の、ローテーションの後半で1~2回使われていました。三木さんは「アドマイヤーは残効性が長いので助かるね。8月の暑い時期の散布作業が軽減できます」と省力効果を実感。また、粥川さんは「1万5千倍に薄めて使うので、結局安上がりで、いい農薬だと思います」とコスト面も高く評価しています。
「うちはもう何年もアブラムシの被害に遭ったことがない。薬がよく効いている証拠だね」と語るのは、もう一人の副組合長・漆原了さん。「にんじん、だいこん、ゆり根にも使えるから、使い勝手が良くて重宝しています。20年前のデビューは画期的で、当時としては新しいネオニコ系で、これはいいとみんなが一斉に使い始めたのを今でも覚えています」と目を細めました。

“馬鈴薯道”を極め、地域の未来に幸あれ!

今後の抱負をお尋ねしました。漆原さんは「私はいま53歳。一度でいいから栽培を極めたいですね。過去の記録を塗り替えるような収量や品質の馬鈴薯を作って伝説を作りたい。毎年試行錯誤しているけど、それだけやりがいのある作物だということです」と達人ならではの意欲をお持ちでした。
後継者問題について、粥川さんは「私は青年部の交流会にOBとしてよく呼ばれますが、最近は若い人たちから生産法人化や作業効率化への話題がかなり出ます。他の産地の農業法人を視察して、どうやって就農人口を増やそうかと話し合われているので、今後が楽しみですね」と目を輝かせました。
最後に、漆原さんから提言があります。「この記事を見た人、北海道に来て農家やりませんか。うちには毎年夏のアルバイトで、いい働きをしてくれる若い人々が来てくれています。移住してやる気がある人にはもう何でも教えますよ!」
そして三木さんは「ただ農家の後継者だという人より、やる気のあるI ターンの人のほうが伸びるんです」とコメント。生産組合のトップの方々が地域と馬鈴薯への熱い想いを語ってくださいました。

  • 食用馬鈴薯生産組合の皆さん。「全国の家庭で楽しく食卓を囲んでいる姿を思い浮かべながら、甘くて旨い馬鈴薯を育てています!」

  • 組合長の三木繁勝さん。「この地区のこだわり品種は男爵いも。生産量の約6割を占めてきたこの伝統を守っていきたいですね」。

  • 副組合長の漆原了さん。「馬鈴薯栽培は手間と時間をかける子育てのようなもの。だから、土の中で立派に育って、収穫してお日様を浴びた姿を見る時が何よりうれしいね」。

  • 副組合長の粥川一也さん。「収穫する時はそれまでの苦労がいっぺんに吹き飛んで、来年もやるぞという気分になります」。

  • 定植から65日、満開になった男爵いもの花。

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