全国の生産地訪問レポート 日本農業新聞で広告掲載させていただいた全国の生産地を詳しくご紹介します。

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ブランド品の栽培目標は「糖度12度以上のM玉」

「有田みかんは日本一」の旗印のもと、みかん農家さんは“総合管理”で取り組んでいます。良質な苗木を品種ごとに最適な畑に植え、個体差、園地差、樹齢差などをきめ細かく観察しながら1本1本を効率よくノーミスで「糖度12度以上のM玉」に仕上げることが栽培の目標です。商品の生果率(生食率)約95%という数字が、その成果を雄弁に物語っています。
柑橘王国・有田は、瀬戸内海の気候帯にあり、適切な気温と降水量、水はけのいい礫質土壌と南面傾斜、そして江戸中期から続く管理栽培の歴史と伝統があります。特に土壌の良さでは、一部の水の多い平坦部を除き、マルチ被覆技術を使わずに露地栽培できているそうです。
またインフラ整備の面でも、栽培地域を巡る基幹道、共同スプリンクラー施設、急傾斜のさらに奥に入るモノラック(モノレール)というみかん産地の”三種の神器”が昭和40年代に整い、それが今も名産地の安定的な基盤となっています。

ユニークな活動で名産地を支える青年部!

JAありだ管内には、選果場ごとに青年部があり、若い力で名産地の活動を支えています。
AQ中央選果場の青年部「AQオレンジクラブ」(AQOC)の部長、高居克成さんは「みかん栽培は自分の意志で継ぎました。やってみると、やりがいや喜びがたくさんあります。そう感じている仲間たちが集まった青年部には昔から活気があって、みんなこれで飯食っていくんやと一所懸命ですよ」と力強く語ります。AQOCは平均年齢30代半ば、メンバーは約20名。
ちなみにJA共選の各直営選果場の頭に付けられた「AQ」には、「アリダクオリティ」「A級」「永久」という3つの意味があります。3箇所あるAQ選果場の加盟者は約1500人。その1つがAQ中央選果場(加盟者約550名)で、AQOCはそこの青年部。有田ではAQ選果場どうしの協調と競争も大切にしていました。
青年部は生産に関わる様々な講習会が中心にユニークな活動をしています。たとえば、段々畑の石垣積みの講習、農機の整備方法、さらにメンバーが年に数度、近県のスーパーの店頭でハッピを着て売り子の体験などもします。「販売の現場の方々に顔を覚えてもらうことも案外大事なことですから」と高居さん。

  • AQ中央選果場柑橘部会・青年部「AQオレンジクラブ」の部長、高居克成さん。

厳しい選果基準をクリアするため、害虫防除にアドマイヤー!

ブランドみかんの敵の一つが害虫です。悩まされる害虫はチャノキイロアザミウマ、カイガラムシ、カミキリムシの幼虫、そしてアブラムシ、エカキムシ。
チャノキイロアザミウマは幼い果実を食害して環状に傷をつけ、成長とともに傷が広がって商品価値を損ねます。カイガラムシは果実を食害してゴマをまぶしたような傷をつけるほか、木も食害して樹勢を落とします。カミキリムシは木の幹に卵を産みつけ、幼虫が木の回りを食べ掘り進んで穴を開けて棲みつき、実ができなくなったり、小さい木であれば一匹で木そのものを枯らします。また、アブラムシとエカキムシは苗木に出て、苗木を育たなくします。
高居さんは「うちの選果場は基準が厳しいですから、少しでも傷ついた実は審査ではじかれます。どの実もべっぴんさんに仕上げないとだめなんです」と苦笑い。
アドマイヤーは防除ローテーションの中に組み込まれ、7月中旬に使われています。「予防できちんと消毒しているので害虫被害はまず出ません。よく効きます。まわりの仲間たちも『まだまだいけるよ』と評価しています」。

おいしい有田みかんで笑顔がこぼれる時間を!

みかん栽培にはいろいろな技術やコツがありますが、一番の基本は“マメになること”だそうです。「日々の積み重ねですからできるだけ毎日圃場に入るように心がけています」という高居さん。
最後に「みかんは食事ではなく嗜好品。だから食べた消費者の方々が一口食べれば笑顔になって、ほっとした気分になれて、癒しや寛ぎのある幸せな時間が作れたらうれしいですね。みかんはそういうものだと思って頑張っているので、有田みかんをこれからもよろしくお願いします」と満面の笑顔で締めくくってくださいました。

  • 8月の炎天下、まだ小さな実の段階の早生温州。11月には市場にデビュー!

  • 高居部長の圃場に青年部が集合。「食べたらわかる濃厚な旨みが特徴です。豊かな自然条件に恵まれた有田に生まれて感謝してます」。

  • 部長の高居克成さん(35)。まわりに技術の高い達人の方々がたくさんおられて、いろいろ学んでいます。青年部もスキルアップを目指してるし、すでに腕が良くて凄いなぁと思う仲間もいます。アドマイヤーはフロアブルなので量が計りやすくてが気に入っています。

  • 尾崎行雄さん(32)。「自分が納得できるみかんができた時が最高にうれしいし、最高のやりごたえを感じますね」。

  • 林久人さん(34)。「有田のみかんはとにかく美味しいと思う。それが果実の価値だと思うし、おれたちの誇りです」。

  • 松下義和さん(36)。「父の後ろ姿を見てるうち、いつのまにか後継者になる気になりました・・・。ということにしておいてください(笑)」。

  • 永岡侑也さん(29)。「みかんは自由な時間に、自分のペースで栽培できるのがいいところかな。仕事が楽しいです」。

  • 松本智行さん(35)。「青年部の中でも暗黙の腕比べ競争があるので、こう見えて実は順位を上げようとかなり努力してます(笑)」。

  • 川瀬和典さん(43)。「アドマイヤーは使いやすい薬ですね。少量ずつでも使えるので便利です」。

  • 宮地智也さん(27)。「青年部の先輩たちから技をいつも教わっています。知人からよく、おまえの所のみかんがほしいといわれるんで、その時はメチャうれしいですね」

  • 冨上(とかみ)泰幸さん(34)。「食べた人から旨いなぁと絶賛された時は、有田のみかん農家になってよかったと実感します」

  • 三木啓輔さん(33)。「脱サラしてみかん農家を継ぎました。気楽でいいですよ。自分の頑張りが毎年成果となって返ってくるところにみかん栽培の魅力を感じています」。

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